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大阪歴史科学協議会 2022年度大会・総会のご案内


大会テーマ「経済史研究から捉える、現代資本主義のなかの日本社会」

 2010年代の諸政権は、日本経済の軍事化を推し進めようとしてきました。2011年末の野田政権による武器輸出三原則の実質改定を経て、2014年4月には安倍政権が「防衛装備移転三原則」を閣議決定しました。安倍政権下では、特定秘密保護法(2013)や「安全保障」法制(2015)が相次いで制定され、さらに2015年に設置された防衛装備庁は「安全保障技術研究推進制度」を発足させて、日本版軍産学複合体の形成を進めようとしています。国公立大学法人化、運営費交付金の削減が毎年続く中、防衛省が必要とする研究テーマに乗る大学や研究機関に競争的資金を配分する仕組みです。日本学術会議は2017年に、「軍事研究を行わない」とする旧声明の継承を明言していますが、しかしこの時期には学術会議人事への政権の介入が始まっており、2020年の新規会員任命拒否問題の前提をなしていました。

 2022年度大会は小野塚知二氏を迎え、西洋経済史・武器移転史研究の観点から、日本経済の現状把握についてご報告いただきます。小野塚氏によると、19世紀末から20世紀初頭のグローバル化の時期、諸国家は高度に相互依存的な経済関係を結んで国際分業を発展させる一方で、必然的に発生する矛盾(「繁栄の中の苦難」)を共通に体験しました。ここに、19世紀末から第一次大戦期の経済史研究と現代資本主義論を架橋する視点を見出すことができます。現代日本においては、社会がグローバル化の矛盾にさらされる中、軍事化への欲求に基づいた投資主導型経済政策が破綻し、日本経済は貧困化と混迷の度を強めました。この危機的状況は、今日ではいわゆる経済安保法や、ウクライナ戦争の中で進む武器輸出・移転の問題となって表出しています。

 2022年度大会は小野塚氏の研究を通して、現代資本主義のなかの日本経済や軍事化誘導の危機をはらむ政策の問題点について理解を深め、さらには学問と政治の関係にも迫る機会としたいと考えます。奮ってのご参加を期待します。

報告:小野塚 知二氏(西洋経済史)
「経済史からいまを見る:経済の軍事化、「繁栄の中の苦難」、日本の特殊性」
日時:2022年6月12日(日)
      総会:10:00~12:00  大会:13:30~17:00
場所:関西学院大学西宮上ヶ原キャンパス F号館F203号教室
  ※オンラインでの参加も可(ただし事前申込が必要)。会場参加者は、事前申込は不要です。

【参考文献】
①小野塚知二「武器輸出とアベノミクスの破綻―課題先進国日本の誤った選択」(『世界』2016年6月)
②小野塚知二編『第一次世界大戦開戦原因の再検討―国際分業と民衆心理―』(岩波書店、2014年)序章
③小野塚知二『経済史:いまを知り、未来を生きるために』(有斐閣、2018年)第20・21章
※上記の参考文献①については、小野塚さんがご自身のホームページ上で、誌面のPDFデータを公開されています。以下のアドレスをご参照ください。
https://www.emp.u-tokyo.ac.jp/onozukat/works_j.html

*総会・大会にオンラインで参加ご希望の方は、
①こちらの参加申し込みフォームよりお申し込みいただくか、
②大阪歴史科学協議会のメールアドレス(osaka_rekkakyo@yahoo.co.jp)に、必要な情報(氏名・メールアドレス・会員かどうか・ご所属)を添えてEメールでお申し込み下さい。
大会前日までに、ZoomのURL等と、大会・総会関係資料をお届けします。

*大会の参加費(資料代)については、会場参加者もオンライン参加者も500円をいただきます。

関学上ヶ原キャンパス地図
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2022-05-15 : 大会 : トラックバック : 0
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【大阪歴史科学協議会5月例会(オンライン開催)】

テーマ:「古代国家形成期の地域社会と対外的契機」

 古市晃氏の著書、『倭国 古代国家への道』(講談社現代新書、2021年)が上梓された。本書は、同氏の前著、『国家形成期の王宮と地域社会―記紀・風土記の再解釈―』(塙書房、2019年)をもとにして、市民向けに書かれたものである。それだけに論旨がかなり明確になっている。
 大阪歴史科学協議会では、2019年9月、前著に対する書評例会を催したが、そこでは古市氏が提起した古代国家形成期の地域社会論を十分に議論することができなかった。そこで本例会では、倭王権による支配・統合のあり方が、播磨・瀬戸内・出雲・北九州など、各地の地域社会においてどのように展開したのか、その特質や個性は何なのか、またその前提にある東アジア情勢をどう見るかなどの点を基軸に議論を深めてみたい。
 古市氏と同様、これまで具体的な場に即した地域社会研究をすすめられて来た荒井秀規氏をお招きし、本書に対するコメントをいただく。それに対する古市氏のリプライと総合討論をおこなうことにより、研究視角や方法論を含めた、古代国家形成期の地域社会論の再構築をめざす。また本書が市民向けの新書として刊行されているように、例会では、研究者の専門的知見を市民に対しどう還元していくのか、その方法と視角という論点を深める場ともしたい。

報告:荒井 秀規氏(藤沢市役所)
「『倭国 古代国家への道』の成果と課題―その歴史像と方法を考える―
リプライ:古市 晃氏(神戸大学)
日時:2022年5月21日(土)13:30~17:30
開催方法:WEB会議システム「ZOOM」を用いたオンライン開催


*参加ご希望の方は、
①こちらの参加申し込みフォームよりお申し込みいただくか、
②大阪歴史科学協議会のメールアドレス(osaka_rekkakyo@yahoo.co.jp)に、必要な情報(氏名・メールアドレス・会員かどうか・ご所属)を添えてEメールでお申し込み下さい。折り返し、ZoomのURL等と報告レジュメをお届けします。会員以外の方も参加を歓迎しますが、会員・非会員を問わず、上記①か②の方法で必ず事前登録をお願いします。

☆今年の大会は、6月12日(日)に関西学院大学西宮上ヶ原キャンパスを会場として開催します(ハイブリッド開催)。「経済史研究から捉える、現代資本主義のなかの日本社会(仮)」をテーマに、小野塚知二氏にご報告いただきます。皆さまのご参加をお待ちしています。
2022-04-26 : 例会 : トラックバック : 0
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【大阪歴史科学協議会4月例会(オンライン開催)】 〈身体〉と〈感情〉を通じた神との関わり方 ―西洋中世宗教史研究の新しい方向性―

 4月例会では、後藤里菜氏の新著『〈叫び〉の中世―キリスト教世界における救い・罪・霊性』(名古屋大学出版会、2021年)をもとに、西洋中世宗教史研究の新しい方向性を探ります。まず著者から本書の概要とともに、西洋中世における〈身体〉と〈感情〉を通じた神との関わり方およびその変化について報告していただきます。
 「キリスト教世界」としての中世ヨーロッパで、〈叫び〉はどのように神と人とをつないだのでしょうか。その宗教的世界の牽引者である修道士たちのみならず、「敬虔な女性たち」や、社会の裾野により近い位置にある一般信徒たちの参加した宗教運動を見てゆくことで、〈救い〉の〈叫び〉のありようと変容を炙り出そうとした著作の内容や意図、その後の方向性などについて、ご議論いただきます。
 報告を踏まえて大黒俊二氏よりコメントをいただき、〈叫び〉を主題とする本書をより広いコンテクストに位置づけることを試みます。多数のご参加を期待します。

報 告:後藤 里菜氏(川村学園女子大学ほか非常勤講師)
 「神と人をつなぐものとしての〈叫び〉」

コメント:大黒 俊二氏
 「〈叫び〉はいかにして歴史化しうるか?」

日時:2022年4月24日(日) 13:30~16:30

開催方法:WEB会議システム「ZOOM」を用いたオンライン開催

*参加ご希望の方は、
こちらの参加申し込みフォームよりお申し込みいただくか、
②大阪歴史科学協議会のメールアドレス(osaka_rekkakyo@yahoo.co.jp)に、必要な情報(氏名・メールアドレス・会員かどうか・ご所属)を添えてEメールでお申し込み下さい。折り返し、ZoomのURL等と報告レジュメをお届けします。会員以外の方も参加を歓迎しますが、会員・非会員を問わず、上記①か②の方法で必ず事前登録をお願いします。

☆次回の例会は、5月21日(土)に開催します。古市晃氏の著書『倭国 古代国家への道』(講談社現代新書、2021年)を素材に、「古代国家形成期の地域社会と対外的契機」をテーマとした企画を予定しています。(報告:荒井秀規氏、リプライ:古市晃氏)。
2022-04-06 : 例会 : トラックバック : 0
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2022年度 大阪歴史科学協議会大会・総会【予告】

報 告:小野塚知二氏(東京大学)
※総会・大会プログラム、大会テーマなどは、詳細が決まり次第、掲載いたします。なお、新型
 コロナウイルス感染拡大の影響で、オンライン開催に変更される場合もあります。

日 時:2022年6月12日(日)

会 場:関西学院大学西宮上ヶ原キャンパス
※ 〒662-8501 兵庫県西宮市上ケ原一番町1-155、TEL:0798-54-6017(広報室)
※ 阪急今津線「甲東園」駅、「仁川」駅下車徒歩12分。
※ 参加費(資料代)として500円いただきます(オンライン開催の場合は別途ご連絡します)。

関学上ヶ原キャンパス地図
2022-03-09 : 大会 : トラックバック : 0
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歴史科学協議会声明「ロシア軍のウクライナへの侵攻を非難する」への賛同

 大阪歴史科学協議会委員会は、歴史科学協議会代表理事声明「ロシア軍のウクライナへの侵攻を非難する」に賛同することを決定しました。声明の内容につきましては、以下のPDFをご確認ください。

2022年3月8日
大阪歴史科学協議会委員会

声明「ロシア軍のウクライナへの侵攻を非難する」


        声明「ロシア軍のウクライナへの侵攻を非難する」

 去る2月24日、ロシアが開始したウクライナへの攻撃は、主権国家に対する明白な侵略であり、断じて容認することができない。のみならず、今後もロシア軍の侵攻が続けられる場合、ウクライナ・ロシア双方に想像を絶する犠牲者が出ることは確実であり、第二次世界大戦時に旧ソ連で生じた惨劇が繰り返される恐れすらある。
 戦争は人々に憎悪と怨念をもたらすのみで、決して問題の解決につながるものではない。ロシア政府は、一刻も早くウクライナにおけるすべての軍事行動を停止して兵力を撤退させ、平和的に解決をはかるプロセスに立ち戻るべきである。

2022年3月4日

一般財団法人歴史科学協議会
代表理事 近藤 成一
   同   高岡 裕之
2022-03-08 : 声明・アピール : トラックバック : 0
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