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【7月例会】日本における「行き倒れ」と救済の歴史的展開

 本例会では、近年、大きく研究が進展している日本近世・近代の「行き倒れ」とその救済を取り上げる。
 藤本清二郎氏には、近世史の立場から報告をお願いした。近世社会には、旅行途上、旅宿で病気に倒れる人、路上に行き倒れ死する人、遍路行者として移動する人などが存在した。このような人々は共同体から一時的あるいはほとんど永遠に遊離し、貧困・困難に遭遇した人々である。このような定住と移動の境界にある人々に対して領主や幕府はどのような救済をしたのか、について論じていただく。
 竹永三男氏には、近現代史の立場からご報告いただく。近代以降の日本では、「行き倒れ」の救済(行旅病人の救護と行旅死亡人の取扱)が三段階を経て法制化され、救護・取扱の責任主体と方法、その経費負担方法が厳密に規定された。そのため行政文書の中に救護・取扱経過の詳細が記録され、「行き倒れ」に関する統計資料も整備されたことで、「行き倒れ」の歴史的研究に史料を提供することにもなった。報告では、近現代の「行き倒れ」に関する各分野の研究を俯瞰した上で、「行き倒れ」を歴史学研究の対象として分析する際の問題設定、研究史料の在りよう、研究方法を論じていただく。
以上の二報告を通じて、共同体成員からこぼれ落ちた困窮者とそれへの救済が、近世~近代にどのように展開したのかについて、当該期における救済・福祉の歴史的特質や身分の問題とも関連させて考察を深めたい。日本近世・近代史研究者だけでなく、多くの皆さんの参加を得て活発な討論を期待したい。

報 告:藤本 清二郎氏(部落問題研究所)
「近世「行き倒れ」の構造―貧困・身分(乞食・非人)・移動―」

報 告:竹永 三男氏(部落問題研究所)
「「行き倒れ」の近代史─近代における行旅病人・行旅死亡人の歴史的研究の課題・史料・方法(仮)」

日 時:2019年8月4日(日)13:00~17:00

場 所:クレオ大阪中央 研修室2

(大阪メトロ谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」1・2番出口から北東へ徒歩約3 分。大阪市天王寺区上汐5-6-25、tel: 06-6770-7200)

資料代:300円(会員無料)

☆部落問題研究所歴史研究会と共催。
☆次回の例会は、9月21日(土)に開催します。今年刊行された古市晃著『国家形成期の王宮と地域社会』(塙書房、2019年)をめぐる企画を実施予定です(報告者:仁藤敦史氏、リプライ:古市晃氏)。

クレオ大阪
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2019-07-17 : 例会 : トラックバック : 0
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